学資保険もこどもの県民共済も小さいお子さんを対象に加入されるケースが多いです。
一方でそれぞれの内容の違いを正しく理解できていない方も多いのが事実です。
そこでこのページでは
等々をわかりやすく解説していきます。
お子さんの保険で学資保険なのか県民共済なのかで迷われている方は是非参考にしてみてください。
こどもの県民共済と学資保険の主な違い
県民共済のこども型と学資保険、共にお子さんを保障の対象としつつも、その内容は大きく異なります。
県民共済 | 学資保険 | |
---|---|---|
契約可能年齢 | 0歳~17歳 | 0歳~6歳前後 |
保障期間 | 0歳~18歳 | 0歳~18歳、20歳、22歳etc |
医療保障(入院や手術) | 〇 | △ |
障害保障 | 〇 | × |
死亡保障 | 〇 | △ |
契約者の死亡保障 | 〇 | △ |
第三者賠償 | 〇 | × |
貯蓄性 | × | 〇 |
大まかにそれぞれの違いを表にしていますが、県民共済は主にお子さんの保障がメイン。
学資保険は貯蓄がメインとなります。
ただし、ややこしくさせるのが学資保険にもお子さんを保障するような機能も一部ある為、それぞれの項目について引き続き解説していきます。
契約可能年齢
県民共済の場合、こども型は0歳から17歳まで加入可能で保障期間の終了するギリギリまで加入する事が可能です。
学資保険は保険会社によっても異なりますが大体6歳から7歳が最長可能年齢となります。
学資保険の主な目的がお子さんの教育資金等の積立である事からもあまり年齢が行き過ぎてしまうと積み立てを行う期間が少なくなってしまう為、小学校入学までくらいまでが最終契約可能年齢となります。
保障期間
保障期間は県民共済の場合は満18歳までとなり、18歳以上は自動更新で総合保障型(18歳~65歳)に移行する事になります。
学資保険の場合は契約内容によって異なり、基本的には学資満期金等の受取が終了した時点で契約も消滅=保障期間も終了という事が一般的です。
満期金の受取が
と言うように、教育資金の受取タイミングによって保障期間も異なります。
医療保障(入院や手術)
病気やケガをした場合の医療保障ですが、県民共済は主にお子さんの保障がメインとなる為、医療保障も充実しています。
プラン | こども1型 | こども2型 |
---|---|---|
入院(事故) | 5,000円/日(1日~360日) | 1万円/日(1日~360日) |
入院(病気) | 5,000円/日(1日~360日) | 1万円/日(1日~360日) |
通院(事故) | 2,000円/日(1日~90日) | 4,000円/日(1日~90日) |
がん診断 | 50万円 | 100万円 |
手術(当組合の定める手術) | 2万円・5万円・10万円・20万円/回 | 4万円・10万円・20万円・40万円/回 |
先進医療(当組合の基準による) | 1万円~150万円 | 1万円~300万円 |
一方、学資保険はあくまで貯蓄が目的となりますが、一部の学資保険ではオプション(特約)としてお子さんの医療保障を用意できるケースもあり
と言った保障を学資保険に組み入れる事も可能です。
障害保障
県民共済では事故による後遺障害等が残った場合に障害の程度に応じて等級ごとに障害共済金を受け取る事が可能です。
プラン | こども1型 | こども2型 |
---|---|---|
後遺障害(交通事故) | 1級300万円〜13級12万円 | 1級600万円〜13級24万円 |
後遺障害(不慮の事故) | 1級200万円〜13級8万円 | 1級400万円〜13級16万円 |
等級別の障害共済金の詳細は以下のページで解説しています。
一方、学資保険では特に後遺障害等を保障する内容はありません。
死亡保障
県民共済では不慮の事故、交通事故、病気それぞれの原因別にお子さんの死亡保障が用意されています。
プラン | こども1型 | こども2型 |
---|---|---|
死亡・重度障害(交通事故) | 500万円 | 1000万円 |
死亡・重度障害(不慮の事故) | 400万円 | 800万円 |
死亡・重度障害(病気) | 200万円 | 400万円 |
学資保険の場合は死亡保障ではなく、保険料の払込期間中にお子さんがお亡くなりになった場合はそれまで払い込んだ保険料相当分が保険金として払い戻され、契約が終了するという仕組みが一般的です。
契約者の死亡保障
こどもの県民共済、学資保険共に保障対象はお子さんですが契約者はいずれも両親のどちらかになります。
そこで契約者が万が一亡くなった場合の保障ですが、県民共済の場合は以下のように死亡原因別に死亡共済金が設定されています。
プラン | こども1型 | こども2型 |
---|---|---|
契約者の死亡(交通事故・不慮の事故) | 500万円 | 1,000万円 |
契約者の死亡(病気(加入・変更後1年未満は除く)) | 50万円 | 100万円 |
一方、学資保険の場合はあくまで被保険者はお子さんなので契約者である親の死亡保障は含まれません。
ただし学資保険に払込免除特約(=特則)を付ける事で万が一、契約者が亡くなった場合には以後の保険料の払込みは無しとなりつつも、契約時に指定した学資満期金等は約束通り受け取る事が可能となります。
第三者賠償
お子さんの保険の中でも気にされる事が多いのが他人をケガさせてしまった場合などで起こる損害賠償の保障という意見が多いです。
プラン | こども1型 | こども2型 |
---|---|---|
第三者への損害賠償(1千円は自己負担) | 100万円(1事故の上限) | 200万円(1事故の上限) |
県民共済では上記のように法律上の損害賠償責任を負った場合に共済金の支払対象となります。
賠償事故給付金は被共済者(お子さん)が日本国内にて偶然の事故により生じさせた
- 第三者(他人)の身体障害(傷害、疾病、高度障害・障害、死亡)
- 第三者(他人)の財物の損壊(減失、汚損、き損)
に対して法律上の損害賠償責任を生じた場合に1事故の上限を100万円or200万円として給付金を受け取る事が可能です。
学資保険では第三者賠償の保障内容はありません。
貯蓄性
冒頭より触れているように県民共済はお子さんの保障をメインとして手ごろな掛け金(1,000円or2,000円)で幅広く保障をする一方、お金を貯める機能はありません。
学資保険はその名前からも教育資金を貯める事がメインとなる為、貯蓄性はあります。
というか、貯蓄する為に学資保険に加入するというのが正しいです。
学資保険と県民共済(こども型)の加入目的
ここまでの時点で既に答えは出ていますが、
- 学資保険=教育資金の準備
- 県民共済(こども型)=お子さんの保障
となります。
県民共済では教育資金の準備は出来ませんが、満遍なくお子さんの保障をカバーする事が可能です。
学資保険では教育資金の準備が可能な一方、特約等でお子さんの医療保障を一部準備する事も可能ですが保障内容は限定的です。
やはり保障を強化したいのであれば県民共済。
お金を貯めるのであれば学資保険と言うのがわかりやすく正しいです。
こどもの県民共済と学資保険を上手に加入するには
それぞれの加入目的を把握した上で、
と言う方がほとんどではないかと思われます。
そこで学資保険と県民共済を上手に契約する方法ですが県民共済に関しては基本コースのこども1型か2型のどちらかを選択するのみなのでより保障の手厚さや月掛金で判断する事になります。
一方学資保険に関しては加入時点で上手に加入するポイントを上げると
等が上げられます。
県民共済と学資保険を両方加入するのであれば、学資保険はあくまで貯蓄に焦点を絞る事がおすすめです。
医療特約等を組み入れる事で特約分の保険料も加算され、県民共済の保障内容と重複します。
また払込免除特約は先述したように学資保険の契約期間中に契約者が死亡した場合に保険料の払込みが不要でも学資満期金が受け取れる特約ですが、これを死亡保障として考えた場合、
という事です。契約期間中に親が亡くなっても契約当初に約束した満期金の200万円を遺族が受け取れるという事は200万円の生命保険に加入しているのと同じ状態です。
つまりその数百万円程度の保障は既に別の生命保険等で準備できているという事であれば、敢えて学資保険に払込免除特約を付ける必要もありません。
最後に学資保険と一括りに言っても保険会社によって最終的にそれまで払い込んだ保険料に対して満期金として戻ってくるお金(返戻率)は異なります。
この部分は是非、各社の学資保険をしっかりと比較検討して加入する事をおすすめします。
このページのまとめ
学資保険は教育資金の積立。県民共済はお子さんの保障強化という形で違いを理解した上で上手く加入される事に繋がれば幸いです。
その他、こどもの県民共済の加入条件やコースの選び方、医療保険、学資保険などとの違い等はこちらのページでまとめて紹介しています。
https://kyosaiguide.com/kodomonokenminkyousai
また県民共済に関しては以下のページで全ラインナップを紹介していますのでお子さんの県民共済以外に契約者の方も確認が可能です。